2023年3月29日、WBCのキューバ代表として活躍した中日ドラゴンズのジャリエル・ロドリゲス選手がドミニカ共和国へ亡命したというニュースが発表されました。
ジャリエル・ロドリゲス選手は、亡命後にアメリカMLBのチームで新たな契約を検討している様子です。
2022年12月に中日ドラゴンズと2年契約を更新したばかりなので、今回の亡命によって中日ドラゴンズとは一方的に契約破棄したという形になってしまいました。
現在ジャリエル・ロドリゲス選手には、違約金として1000万ドル(約13億1600万円)を請求すると報道されています。
なぜこのようなことが起こってしまったのでしょうか?
今回は、ジャリエル・ロドリゲス選手の亡命について調べてみました。
・ジャリエル・ロドリゲス選手が亡命した理由は?
・ジャリエル・ロドリゲス選手と中日の契約はどうなる?
・ジャリエル・ロドリゲス選手のMLBでの契約金はいくら?
ぜひ参考にしてみてください!
もくじ
ジャリエル・ロドリゲスが亡命した理由は?
ジャリエル・ロドリゲス選手はなぜ、祖国キューバを離れドミニカ共和国へと逃れたのでしょうか?
考えられる理由として、以下の3つが挙げられます。
- キューバ野球連盟への納金を逃れるため
- MLBから多額の契約金を提案された
- 先発で出場できる球団を希望していた
それぞれ説明していきますね。
キューバ野球連盟への納金を逃れるため
キューバは社会主義の国なので、野球選手は契約金の3割を『キューバ野球連盟』へ納める義務があります。
そのため、選手がもらっている実際の手取りは報道されている金額よりも3割低いとされています。
社会主義のキューバでは、代表チームといっても、選手たちは国家公務員。より多くの報酬を求めてアメリカの大リーグでプレーするために亡命する選手はあとを絶たず、「キューバ野球の弱体化」が問題になってきました。
引用:NHK国際ニュースナビ
このシステムから逃れるために、キューバでは亡命する選手が多いのが現状です。
そもそもお金の話をすると、キューバの選手は2年4億円の契約しても30%をキューバ野球連盟に納めないといけない決まりあるので、ジャリエルも本人の手取りは2年2.8億のみだし、ライデルも同額ですね。
— 赤味噌 (@Akamiso97) March 28, 2023
ジャリエル・ロドリゲス選手も先代のキューバ選手たちと同じように、このシステムから逃れるために亡命したのではないかと言われています。
MLBから多額の契約金を提案された
全米野球記者協会に所属している記者によると、ジャリエル・ロドリゲス選手は中日ドラゴンズでもらっていた契約金の約30倍以上の金額をMLBから提示されたそうです。
ロドリゲスの亡命を自身のツイッターで報じたフランシス・ロメロ記者によれば、既にドミニカ共和国入りし、大リーグ球団との契約を目指すとし、米スカウトによれば、5年総額5000万ドル(約65億5000万円)規模の契約が見込まれるという。
引用:スポニチアネックス
約65億円という金額がすごすぎて、想像がつきませんね!
またツイッターでは、このような意見もありました。
ジャリエルは中日に残っても年俸2億円くらいしかもらえなくて3割キューバ政府に持ってかれる。
メジャーに行けば年俸5年65億円ももらえて、憧れの舞台でプレイできる…
中日ファンとしては残念でしかないけど、ジャリエルの立場からすれば亡命してメジャーに行くのは合理的だな…
— てすてす@関東竜党 (@desu_tesu) March 28, 2023
もらえる給料が多い環境を選びたいと思うのは、誰でも同じですよね。
ジャリエル・ロドリゲス選手はWBCで先発として活躍したこともあり、MLBのチームからスカウトがあった可能性もあります。
今いる環境よりも魅力的な球団からのオファーだった、ということも考えられるのではないでしょうか。
先発で出場できる球団を希望していた
ジャリエル・ロドリゲス選手は先発で試合に出ることを望んでいましたが、中日ドラゴンズでは先発ではなく中継ぎの選手として出場することが多かったようです。
――ロドリゲスは先発から中継ぎへの転向に不安はなかったですか。自らの希望でしたか。
ロドリゲス いや、希望ではないんだ。だから最初に言われたときは正直、戸惑ったよ。でもチームが僕を中継ぎでと考えているのなら、それがチームのためになるというのなら、その責任を果たそうと思った。だから自分でスイッチを入れたんだ。そこでやるんだと決めたら、もうやるしかないからね。
引用:Yahoo!ニュース
ツイッターでは「先発でプレーできる球団に移籍したかったのでは?」という憶測も出ています。
ジャリエル中日で先発じゃなくて中継ぎなのも亡命した理由の一つにはありそうだな
— つ ば さ (@Tsubasa___SD) March 28, 2023
ジャリエルはなまじ先発してオランダとかそこそこ抑えられたのが仇となったかねぇ
— フェグリー (@goswallocubsgo1) March 28, 2023
日本人には分からないような事情とかあるのかもしれないけどショックだ
先発がやりたかったのかな
だとしてもせめて筋を通してほしかった
キューバではそういうことをしても普通という感覚なのか
国と国の文化の違いは大きいんだね
さみしいよジャリエル!— akane (@cactus_aka) March 28, 2023
ニュースやファンの方のツイートを見てみると、先発であるということに強いこだわりを持っている選手のようですね。
WBCの対オランダ戦で先発を任されたのも、亡命の後押しになった可能性もありそうです。
今より多くの年俸をもらえて、望んだ先発として出場できるなら亡命に踏み切るのも仕方ない気がしますね。
ジャリエル・ロドリゲスと中日の契約はどうなる?
ジャリエル・ロドリゲス選手は、まだ中日ドラゴンズとの契約期間が残っているにも関わらず、ドミニカ共和国へ亡命してしまった状態です。
中日ドラゴンズと締結した契約は、今後どうなってしまうのでしょうか?
ジャリエル・ロドリゲス選手は、亡命したことによって中日ドラゴンズ及びキューバ野球連盟との契約を破棄したとみられています。
契約破棄の場合は、ジャリエル・ロドリゲス選手に損害賠償として1000万ドル(約13億1600万円)が請求される見込みです。
ロドリゲスが中日に復帰しないことは、契約を結んだ中日、そして代理人を務めているキューバ連盟に対する重大な違反とし、契約を放棄した場合には損害賠償として1000万ドル(約13億1600万円)を請求するとしている。
引用:スポニチアネックス
以下のツイートが、ジャリエル・ロドリゲス選手のWBC終了後から契約破棄報道までの経緯になります。
ジャリエルの一連の動き
他の選手団と共にキューバに帰国
↓
母国で表彰を受け母校を訪問、現地カマグエイの市民にファンサービス
↓
ドミニカ共和国に到着。キューバ連盟と中日の契約破棄へ
↓
5年約65億円で契約がある見立てが報じられる— 赤味噌 (@Akamiso97) March 28, 2023
2023年4月2日時点で中日ドラゴンズからはジャリエル・ロドリゲス選手に関する発表はありませんが、キューバ野球連盟からは2023年3月30日に以下のような声明文が発表されています。
声明文では「我々は、キューバから日本に出発した時点から契約の効力が発生し、キューバに戻るまで(契約が)続くことを選手が理解し合意したことを公にする。また正当な理由がなく契約違反が行われた場合は、連盟の裁量によって、許可なしでは他球団または第三者と契約することはできない」と述べている。
報道によれば、選手は契約破棄した場合はFCBから1000万ドル(約13億2500万円)の賠償金が課される旨が契約書に明記されており、リスクを理解していたという。
引用:Full-Count
亡命による賠償金の支払いについて、ジャリエル・ロドリゲス選手からはまだ公式にコメントは出ていません。
過去に同じような事例として、2020年1月にジャリエル・ロドリゲス選手と同じキューバ出身で、元ソフトバンクのオスカー・コラス選手が契約中に亡命し、MLBと契約したケースがあります。
キューバ出身のコラスは2017年からソフトバンクに所属したが、20年1月に同球団の契約下にあるままMLB移籍を目指し亡命。同年12月に制限選手の状態から自由契約となり、昨年1月にホワイトソックスと契約した。
引用:Yahoo!ニュース
過去の事例から考察すると、ジャリエル・ロドリゲス選手も制限選手から自由契約を経てMLB入りする可能性は高いのではないでしょうか。
これから球団及びジャリエル・ロドリゲス選手からどのような発表があるか、注意深く待つ必要があると思われます。
ジャリエル・ロドリゲスのMLBでの契約金を比較
MLBがジャリエル・ロドリゲス選手に提示した契約金はいくらになるのでしょうか?
MLBはジャリエル・ロドリゲス選手に対して、5年契約で約65億円の契約金を提示したと言われています。
ちなみに中日ドラゴンズでの2023年の契約は、2年契約で2億円の契約金です。
とんでもない金額ですね!
65億円と2億円、どちらの年俸がもらいたいかと言われると確実に前者を選びますよね。
しかしジャリエル・ロドリゲス選手は、まだ中日ドラゴンズとの契約期間中であったため「このタイミングでの移籍は球団に対して失礼」という声もありました。
ジャリエル・ロドリゲスの亡命に対する世間の声は?
ジャリエル・ロドリゲス選手の亡命に対する口コミを集めてみました。
世間は今回の件をどのように捉えているのでしょうか。
ハッキリ言ってジャリエルが許されていい部分は一つもない
本当に好きな選手だったのは間違いないけど、今回の件でこれまでありがとうなんて正直すぐには口にできない
契約破棄に加え開幕3日前という時期、そこでバリバリの主力が居なくなるんだから全ての計算が狂ったのは事実— 赤味噌 (@Akamiso97) March 28, 2023
悲しいし、本当にジャリエル好きなんだけど、ごめん、普通に腹立ちます。
さっきも言ったけど、手段がこれしかないとはいえ無責任すぎる行動。
時期も開幕まで一週間もない。
チームもジャリエルがいる前提でここまで動いてきた。
批判されて然るべきだと思う。— グルテンちゃん (@flour_cd) March 28, 2023
ジャリエル亡命か
まあキューバという事情を抱えた国家の選手を迎えることはこういうこと込みだから仕方ない面はある
中日は何かしら補強はするのかな
まあ外国人枠に入りたい選手は他にもいるからそこを競わせるかもな
亡命は片道切符だから絶対成功しろよジャリエル 達者でな— @kimiyasu (@kimiyasu09) March 28, 2023
個人的にはコラスもジャリエルもグリエル兄弟も人生を懸けて亡命してるわけだから責める気にも攻撃する気にもならん
ただキューバ人が亡命せずともMLBでプレーできる日が一刻も早く来ることを祈るのみ— CT3 (@CT3_Armand) March 28, 2023
契約期間が満了にならないタイミングでの亡命だったので、ジャリエル・ロドリゲス選手のチームの今後を考えない軽率な行動が腹立たしい、という意見の一方で、キューバの政治背景を考慮すると亡命という行動に同情する、という意見もありました。
契約途中でチームを離れるのは良くないことですが、社会主義という政治体制によって選手の収入が制限されてしまうのは、やはり不公平ではないかと感じてしまいます。
これまでもキューバの野球選手は、国を抜け出し亡命をすることでMLBで活躍してきたので、キューバの政治体制が社会主義から資本主義に変わることで、キューバの選手も安全に国内外で活躍できる未来になっていくといいですね。
まとめ ジャリエル・ロドリゲスの今後の動向から目が離せない!
いかがでしたか。今回はジャリエル・ロドリゲス選手が亡命した理由や、中日ドラゴンズとの今後について、そして契約金について紹介しました。
これから中日ドラゴンズやキューバ野球連盟、MLBがどのような反応をするか予測できませんが、ジャリエル・ロドリゲス選手が今後プレーする環境がより良いものになるといいと思います。
これからの活躍からも目が離せないですね!